伝統的な酒造技術を踏襲しながら、
ライフスタイルの変化に果敢に挑み、
新しい美味しい酒造りを目指しています。
日本酒造りの基本は「1に麹(こうじ)、2に酛(もと)、3に造り」とよく言われていますが、それは複雑な工程を経て製造されます。
丸彦酒造は1867年(慶応3年)の創業以来、「酒通の選ぶ酒」として
日本酒の伝統的技法を守りながら美味しいお酒を造り続けてきました。
お米は県内伊賀地方と兵庫県で栽培されている酒造好適米「山田錦」を100%使用します。この地区は寒暖の差があり、酒米作りには適した環境です。
その山田錦を長時間かけて米の中心だけに周りを削り取り、40~60%の精米を行います。ちなみに元帥三重の寒梅の精米歩合は40%、つまり全体の半分以上を削り取り、お米の芯(中心)だけを使用するのです。
お米は県内伊賀地方と兵庫県で栽培されている酒造好適米「山田錦」を100%使用します。この地区は寒暖の差があり、酒米作りには適した環境です。
その山田錦を長時間かけて米の中心だけに周りを削り取り、40~60%の精米を行います。ちなみに元帥三重の寒梅の精米歩合は40%、つまり全体の半分以上を削り取り、お米の芯(中心)だけを使用するのです。
洗米が終わった米に水を吸わせる作業で、ここでも水の良さが力強い味方となります。水に浸す時間が非常に難しく、酒の出来を大きく左右します。
さらに吸水率、水温にも細心の注意を計ります。
最適な浸漬を行った後、米を蒸す作業に入りますが、ここでも高度なテクニックが要求されます。
最良のお米の状態は、ぎゅっと握っても元に戻る弾力のある米が良いとされ、一般に外硬内柔の状態が良いとされています。乾燥蒸気をあてながら細かな配慮が必要な作業となります。
酒造りのポイント「1に麹(こうじ)、2に酛(もと)、3に造り」の第一関門です。麹菌は繁殖すると発熱し周囲の温度は上昇します。このままにしておくと麹の繁殖が止まってしまうため切返しという作業を行い温度の管理を行ないます。そして突き破精(つきはぜ)状態(米粒に斑点状にはぜていて、中心に向かってよく麹菌が蒸米に繁殖した状態)にします。
酒造りのポイントの第二関門です。
お酒のもとを造る作業ですが、酒母は酒を醗酵するための元気な酵母を大量培養したもので雑菌が繁殖しないように乳酸を多く含みます。
丸彦酒造秘伝の技で元気なもとを造り込みます。
いよいよ酒母、蒸し米、米麹、水をタンクに入れ、タンクの中で発酵させるともろみになります。並行複発酵(へいこうふくはっこう)という日本酒古来の技法の原理に基づき、お酒を仕込んでいきます。
タンクの中の醪を圧搾機で絞る作業です。この絞りたてのものは吟醸原酒「三重の寒梅 大寒しぼり」としてご賞味していただく事ができます。
絞りかすは酒粕となります。
上槽が終わったお酒は白く濁っています。これを10日ほど放置しておくと、徐々に固形物が沈澱し、上部が透明なお酒になっていきます。その上澄み部分を抜く作業です。最近は圧搾機で上槽するため、この作業は減りつつあります。
火入れ前の段階ではまだ麹は生きているため酒に変質をもたらしてしまいます。そこで62度でじっくりと丁寧に低温殺菌を行います。
火入れをしないものを生貯蔵酒といい、ご賞味していただく事ができます。
最後に瓶詰めを行い出荷します。実はこの瓶詰めにはお酒を美味しく飲む秘密が隠されています。お酒は出来上がるとタンクで熟成させ、出荷を待ちますが、瓶に詰めた段階から品質劣化が進みます。
したがって購入していただいたら(瓶詰めの日から)早く飲みきることをお奨めします。瓶に入れて自宅で寝かしていても美味しくならないのです。
丸彦酒造ではこの瓶詰め作業をマメに行い、いつも美味しい状態のお酒をご提供しております。
また、長期間貯蔵したものを古酒といい、「三重の寒梅 琥珀尊」として深いコクを味わうことができます。
このように丸彦の酒造りを一言でいうなら『真面目造り』です。
どこにも負けない良い酒を造るには、手間暇をかけ知恵を傾けて追い求めますやはり酒造りの基本は、昔ながらの蔵人の技術であることは変わりません。
しかし毎日同じ造りをしていても、わずかなズレを見逃してしまうこともあり、ひとりひとりが神経を集中させていないと変化に気づかぬ事もあります。従って、丸彦酒造の蔵人たちは日頃から団結し、新しい美酒を追い続けています。
2024年12月 | ||||||
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